「イスラエルビジネス・経済情報配信メール」の2014年12月号バックナンバーです。閲覧には購読登録(無料)の上、登録時に配布されるユーザー名・パスワードによるログインが必要です。

2014年12月号目次
  1. イスラエル経済月報、イスラエル経済概況(在イスラエル日本大使館作成)
  2. イスラエル技術情報散歩: BrainsGate – 急性虚血性脳卒中を埋込型電極で回避
  3. イスラエルと日本–ビジネスの現場から: アモルファス合金ヒートリボンテクノロジー – (株)カメダデンキ様

ご覧いただくにはログインが必要です。

2014年12月号

公益社団法人日本イスラエル親善協会(JIFA)ビジネス交流委員会です。

本メールは、9月17日(水)に開催されたシンポジウム「Start-up Nation – イノベーションと起業で輝く国を目指して -」にお申込みいただいた皆様にお送りしております。

本シンポジウム開催後、多くの参加者の皆様から様々な御意見・御感想をいただきましたが、その中でも特に多かったのが「もっとイスラエルのビジネスに関する情報を知りたい」という御要望でした。

そこで当協会では、在イスラエル日本大使館の御協力もいただき、イスラエルビジネスに関するメールでの情報配信を開始させていただく運びとなりました。

在イスラエル日本大使館作成の現地経済の分析、およびJIFAスタッフによるイスラエル企業のビジネス事例の紹介を中心に、皆様の御意見も取り入れながら内容の充実を図って参ります。

このイスラエルビジネス情報配信をきっかけとして、一人でも、一社でも多くの皆様にイスラエル企業とのビジネスに関心をお寄せいただき、日本・イスラエル両国のビジネス交流が活発になることを祈っております。

日本イスラエル親善協会ビジネス交流委員会

———————-
JIFAビジネス情報配信メール(2014年12月号)

【目次】
1. イスラエル経済月報、イスラエル経済概況(在イスラエル日本大使館作成)
2. イスラエル技術情報散歩
3. イスラエルと日本–ビジネスの現場から

□■□■□■□——————————————–
1. イスラエル経済概況、イスラエル経済月報
———————————————————-
在イスラエル日本大使館経済班が作成するイスラエル経済概況、イスラエル経済月報をお送りします。
内容詳細は各URLよりご覧下さい。
※閲覧にはIDとPassの入力が必要です。(ID : jifa / Pass : business)

□ イスラエル経済概況(2014年11月号)
https://www.japan-israel-friendship.or.jp/magazine/business/files/israel-economic-overall_1411.pdf

1. 経済成長率関連
・第3四半期の成長率は年率換算でマイナス0.4%と前期の3.2%から急減速
・OECDは2015年の経済成長率を3.0%と予測
2. CPI(消費者物価指数)関連
・過去12ヶ月でマイナス0.3%が継続
3. 貿易関連
・10月期の貿易(輸出入)は、9月期とおおむね横ばい。
4. 失業率推移
・10月期の失業率は、5.7%と前月比で大幅改善
5. 為替推移
・ドル/シェケル推移
・円/シェケル推移
・主要株価(TA25)推移
6. 経済トピックス
・2014年第3四半期の経済成長率がマイナス成長

□ イスラエル経済月報(2014年11月号)
https://www.japan-israel-friendship.or.jp/magazine/business/files/israel-economic-mrep_1411.pdf

1. 経済指標 : 中央統計局、中央銀行発表等
2. 経済事項 : イスラエル主要各紙(エルサレム・ポスト、ハアレツ、グローブス)の経済関連記事抜粋
・米IT大手のマイクロソフトは、イスラエルのサイバーセキュリティ企業Aorato社の買収を発表
・タマル天然ガス田の操業を行ってるタマルパートナーズ(デレク、ノーブルエナジー等)は、同天然ガス田の採掘量拡大のために15-20億ドルの追加投資を行う予定。
・OECDは2015年のイスラエルの経済成長が3.0%成長になると予測したと発表。
・ジェネリック製薬大手のテバ製薬は、イスラエルの通信大手の前CEOであるユザック・ピーターバーグ氏を取締役会の議長に選出した。
3. 展示会、国際会議の予定

□■□■□■□——————————————–
2. イスラエル技術情報散歩
———————————————————-
コラム「イスラエル技術情報散歩」では、JIFA所属のテックライター「小次郎」氏による、イスラエルのユニークな技術・企業の紹介をお届けします。

□ BrainsGate — 急性虚血性脳卒中を埋込型電極で回避

はじめまして。JIFAの小次郎と申します。

イスラエルは高い技術力を背景とした起業文化を持ち、経済に大きな影響を与えている事は非常に有名です。そこで、このコラムでは「イスラエル技術情報散歩」と題し、小次郎が面白いと思えるようなイスラエルの技術をご紹介していきたいと思います。

第一回目の今回ご紹介したいのは、BrainsGateというメディカルベンチャーの技術です。BrainGate社は、頭部に埋め込み血管を拡張させ、脳梗塞のリスクを低減させる微小電極を開発しています。

脳梗塞は血栓等が原因で脳内の血管がつまり、脳細胞に血液を送れなくなってしまうものですが、発症からできるだけ早急な処置が求められることはご存知かと思います。BrainGate社の技術は、特に脳梗塞により神経障害の症状を持つ急性虚血性脳卒中の患者に適用できる技術です。

システムは、1インチほどの埋め込み型電極(1インチは2.54 cm)、電極に信号を送るための無線機と、そのコントローラから構成されています。コントローラで信号のパターンを設定し、無線ユニットによって頭部に埋め込まれた電極に送信、それに従って電極からすぐ近くにあるメッケル神経節と呼ばれる部分に刺激を与えます。電極は上あごから鼻の奥の付近に埋め込みますが、処置自体は15分程で完了する簡単なものです。

メッケル神経節はいろいろな副交感神経の集合する部分であり、詳細の説明は専門書にゆずりますが、ここを刺激する事により最終的に脳の血管を拡張し、脳内の血液の循環を促進させる事ができます。

BrainsGate社のホームページによると、ISSと名付けられたこの技術を使った処置では臨床試験で良好な結果が得られており、論文や学会での報告も次々とされているようです。是非ホームページもご参考下さい。

日本を含む多くの先進国で高齢化社会を迎える時代、このような技術を使う事で深刻な後遺症で悩む方を減らすことができます。世の中のニーズをとらえた面白いアイディアだと思います。

・BrainGate http://www.brainsgate.com/eng/

□■□■□■□——————————————–
3. イスラエルと日本–ビジネスの現場から
———————————————————-
コラム「イスラエルと日本–ビジネスの現場から」では、日本・イスラエルにおけるビジネス事例をご紹介いたします。

□ アモルファス合金ヒートリボンテクノロジー

第1回は、イスラエル発技術を活用したヒーター素材を国内で展開されている(株)カメダデンキ様の事例をご紹介いたします。ヒーター素材としてアモルファス合金を用いている点が特徴であり、従来製品と比較し短時間で加熱し、併せてコストを削減することが可能となっています。

1. アモルファス合金の特性を活かしたヒーティング製品
(株)カメダデンキが取り扱っているのは、キプロスのAHT(Advanced Heating Technologies)社の製品です。現在のAHTの本社所在地はキプロスですが、1998年にイスラエルにおいて開発された技術をもって創業され、現在もイスラエルで生産されています。

AHT社製品のベースとなっているのが、アモルファス合金技術。金属は通常、固体状態では結晶質ですが、アモルファスは非結晶の状態をいいます。加熱して溶融状態の金属を冷やせば結晶しながら固まりますが、結晶する前に急激に冷却することによって、アモルファス状態の金属が得られます。この技術によって通常の金属では得られない、特殊な性質を持った金属を手に入れることができるようになりました。

このようなアモルファス合金の持つ、ヒーターとしての優れた温度特性に着目して製品化されたのが、AHT社のアモルファス合金ヒートリボンです。製品としては、床暖房用のアモマットと、屋外用のアモリボンの二種類があります。

2. AHT社のアモルファス合金ヒートリボンの特徴
AHT社のアモルファス合金ヒートリボンには、主に以下の様な特徴があります。

・フローリング、カーペット、タイル等どんな床にも施工できる。
・薄くて軽量で工事が簡単。
・既設のフロアにも後工事で敷設出来るので、容易に快適な床暖房が実現。
・輻射熱で熱効率がよく消費電力が少ない。
・シンプルな構造で故障がない。15年保証
・他の市販の床下暖房システムよりも4倍近く早い加熱/冷却時間

3. 導入例
施工性が良い点、熱効率が良い点等を活かし、様々な導入例があります。

・オフィスフロアの床下暖房システム
パリのエッフェル塔のオフィスフロア(約18,000平方メートル)の床暖房に用いられています。
・道路、駐車場の融雪
加熱時間の短さ、熱効率の高さから、融雪にかかるコスト・手間を削減することが可能です。日本でも豪雪地帯で有名な新潟県十日町市で実証実験を行い、積雪50cmを超える高い融雪能力が確認されました。安全かつ低コストに融雪・凍結防止を行うことが可能で、雪下ろし等の危険作業に伴う被害を削減することが期待されます。
・植物の育成
アモリボンを土中に設置することで、寒冷地でも農作物を安定的に収穫することができます。またロシアやノルウェーといった寒冷地のサッカースタジアムでは、芝の除氷にアモリボンが用いられています。

4. 本ビジネスを始めたきっかけ、および今後の展開
このビジネスが始まったきっかけは、日本イスラエル親善協会のビジネス交流会です。ビジネス交流会では、メンバー企業同士が、イスラエルの優れた製品を日本に輸入し普及させることに合意して協業をしています。今後の展開としては農業分野に力を入れて日本の農業の再興に少しでも貢献できればと考えています。

5. 本件に関する問い合わせ先
【日本総代理店 : 株式会社ジー・エイチ・ティー・ジャパン】
・ウェブサイト
・Email doron@ght-japan.co.jp
【発売元 : 株式会社カメダデンキ】
・ウェブサイト http://www.kameden.com

——————————————————————
□■JIFAビジネス情報配信メール□■
発行日 : 毎月15日
発行元 : 日本イスラエル親善協会ビジネス交流委員会
https://japan-israel-friendship.or.jp/
購読料 : 無料
——————————————————————
Copyright (C) Japan Israel Friendship Association. All Rights Reserved.
本メール内全コンテンツにおいて、無断転載や再利用はできません。