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ハヌキアに火を点す子どもたち Photo by saffroncisco

突然ですが、「ハヌカ」というお祭りのことをご存知でしょうか?

JIFA会員であれば知らない方はいないと言ってもいいくらいメジャーなお祭りですが、イスラエルのことを「そういえばそんな国もあったかな」と思っている方々にとっては初めて耳にする行事かもしれませんね。

そんな皆さんに向けて、今回はこの「ハヌカ」について簡単にご紹介してみようと思います。年末、クリスマスの他にももう一つ楽しみができる、かも?!

ハヌカの由来とは?

まずはハヌカの由来からご説明しましょう。

日本の様々な季節行事が、国や地域の歴史的出来事をきっかけとして行われるようになったのと同じように、ハヌカも歴史上のとある出来事に由来しています。

歴史を遡ること紀元前二世紀、イスラエルの地はシリアのギリシア人の支配下にありました。彼ら(ギリシア人)は占領政策としてヘレニズム文明を広め、ユダヤ教のおきてを禁じました。割礼や安息日を守ること、トーラーの勉強を禁じたり、神殿に偶像を入れようとしたわけです。(ユダヤ教では偶像崇拝が禁止されてます)

このような弾圧を受け、ユダヤ人はついに反乱を決意。強力なギリシア軍に勝利し、紀元前165年にエルサレム神殿を奪回し、開放しました。

エルサレム神殿を占領していた時、ギリシア軍は神殿の燭台(メノラー)を点す油の壺を皆汚したそうです。ユダヤ教弾圧の一環ですね。しかしユダヤ人が神殿を取り戻した時、汚されていない油壺が一つだけ見つかったそう。

しかもその油は、一日ももたないくらいの量しかなかったのにも関わらず、点してみると八日間も燃え続けたとのこと。この奇跡を記念して、祭日としてハヌカがお祝いされるようになりました。またそのため、ハヌカは別名「光の祭り」とも呼ばれます。

出典 : ユダヤ教 ━ ユダヤのお祭り | ミルトス

ハヌカはどうやってお祝いするの?

ユダヤ教のお祭りは全てそうですが、西暦ではなくユダヤ暦に基づいて行われます。ユダヤ暦については、「No.2 ~ユダヤの暦について~」についてをご覧下さい。ハヌカは、ユダヤ暦キスレブ月の25日から8日間祝われます。

ハヌカのお祝いにまず欠かせないのは「ハヌキア」という燭台。同じく燭台で「メノラー」と呼ばれるものの方が見たことがある方が多いかもしれません(イスラエル国家の紋章としても使われていますね)が、ハヌカでは「メノラー」よりろうそくを立てる部分が2本多い「ハヌキア」を使用します。

Last night of Hannukah

ハヌキア Photo by Len Radin

このハヌキア、中心が種火用のろうそくを立てる部分となっていて、左右に4本ずつ、計9本のろうそくを立てる部分があります。この燭台に、初日は種火と1本目の計2本に火を点し、後は日が経つごとに1本ずつ火を点していきます。こうして、8日目の最終日には全部のろうそくに火が点っていることになるわけですね。

現代ではハヌカはどちらかというと子ども向けの特色が強くなっているようで、キリスト教のクリスマスのように両親からプレゼントをもらう子ども達も多いようです。その他に、ハヌカ特有のプレゼントとして特徴的なのが、ドレイドルと呼ばれる四角錐の独楽(こま)とハヌカ・ゲルトという丸い金貨(中はチョコレート)です。

Dreidel

ドレイドルとハヌカ・ゲルト Photo by Bart

ドレイドルには、「ネス・ガドール・ハヤ・ポー(偉大な奇跡がここに起きた)」の頭文字となるヘブライ文字、ヌン、ギメル、ヘー、ペーという字が刻まれていて、子どもたちはこれを回して何の文字が出るかでコインやお菓子などをやり取りして遊ぶそうです。遊びの中にも、歴史的事実を忘れないようにする工夫が隠されているんですね。

出典 : ハヌカ | スカースデール村から

ハヌカではどんなものを食べるの?

日本人がお正月にお雑煮を食べるように、「ハヌカといえばこれがなくちゃね!」という料理がいくつかあります。

Sufganiyot and Hanukkiya (Menora)

スフガニアとハヌキア Photo by Avital Pinnick

代表的なのがレヴィヴァ(ラトケス)とスフガニア、いずれも油を使った料理です。ハヌカは光のお祭りなので、油を使った料理を食べることでも歴史的事実を記憶にとどめようとしているわけですね。

レヴィヴァはじゃがいもをすりつぶして油を引いたフライパンで焼いたパンケーキのようなもので、アップルソースやサワークリームをかけて食べます。東ヨーロッパで広く食べられていたものが、移民を通じて広がったと言われています。

Latke Time [345/366]

レヴィヴァ(ラトケス) Photo by Tim Sackton

スフガニアは揚げたパンの中にジャムをいれて表面に粉砂糖をまぶした物で、日本でいうあんドーナッツのようなものです。オーソドックスなのは中身がいちごジャムですが、最近ではチョコやクリーム、ナッツなど色々なトッピングがあるそう。

Sufganiyot (Donuts)

スフガニア Photo by Avital Pinnick

パンにジャム、しかもそれを油で揚げて仕上げに粉砂糖をたっぷりと。。。美味しいですがすごいカロリーになりそうです。ここも日本人が年末年始でお正月太りするのとどこか似ていますね。

ハヌカ期間中は街中のあちこちでスフガニアを揚げるいいにおいが漂っています。そのにおいに釣られてか、ついついスフガニアに手が伸びてしまうのがこの時期のイスラエル人の悩み(?)なのでしょうか。

Sufganiyot 4

お店に並ぶスフガニア。これを我慢するのは無理ですね。。。Photo by Carmen López

ハヌカ中はお休みになる子どもたちに対し、平日は普通に仕事がある大人たちは、スフガニアをぱくつきながら仕事をしているとかいないとか。

日本でハヌカを体験するには?

日本ではなかなか馴染みが薄いハヌカですが、期間中にスフガニアを出してくれるイスラエル料理店もあるようなので、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。

ハヌキアに灯るろうそくの火を眺めているだけでも、どこか神秘的な気分に浸れるはず。

日本イスラエル親善協会では、12月26日(月)にハヌカパーティーを開催します。会員・非会員問わずどなたでも参加できますので、是非ご参加下さい!