ルツ・カハノフ駐日イスラエル大使が9月24日、日本記者クラブで着任後最初の記者会見を行った。
会見で大使はまず、日本と国交を樹立する1952年のイスラエルの国会審議記録を紹介した。時の首相ベングリオン(初代首相)が「経済的に、社会的に、精神的に学ぶべきところが日本には多い。天然資源がないにもかかわらず発展しており、経済的に協力できる可能性のある国だ」と、日本の重要性を国会で説明しているという記録である。
会見での主な発言は以下の通りであった。
一、イスラエルはつねに日本を中核的に重要な国と位置づけている。ネタニヤフ首相も日本を学ぶべき国といっており、日本から招待されてもいるので、近々来日できるようにと願っている。
一、イスラエルは国民総生産の4.5%を研究開発に投入している。この比率は世界最大だ。特許取得数も多く、第一級の技術を構築した国である。世界各国の企業が250社も研究開発センターをイスラエルに置いている。日本にとって打って付けのパートナーだと信じる。
一、中東和平への日本の貢献に感謝する。イスラエルは、日本と同様に第二次大戦で大きな犠牲を払った国であり、世界で最も平和を望んでいる国である。現在進んでいる和平交渉でイスラエルが望んでいるのは、イスラエルの生きる権利が保障されることである。イスラエルとパレスチナ二国家が肩を並べて繁栄する世界を期待している。
一、シリア情勢は大変心配している。化学兵器廃棄が成功裏に実施されることを願う。しかし、内政干渉はしないし、どの勢力を支持するかとか、アサド政権後のことなどはコメントしない。
一、イランのロウハニ新大統領の新しいスタイルは歓迎する。しかし、口先だけで終わらないように、具体的アクションにつながることを願う。ウラン濃縮がこの間もどんどん進んで時間稼ぎにつながらないように注視している。
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