ホロコースト記念日
イスラエル外務省Facebookより)

ユダヤ暦の第一の月(ニサンの月)27日目、それはイスラエル人をはじめとしたユダヤ人にとって大事な日、ヨム・ハショア(ホロコースト記念日)です。

日本でもアンネの日記でよく知られているホロコースト(ユダヤ人大虐殺)。第二次世界大戦中、ナチス・ドイツによる虐殺によって、少なくとも600万人のユダヤ人が犠牲になったと言われています。

このホロコーストの悲劇、苦難を忘れないというのが、ヨム・ハショア(ホロコースト記念日)の目的です。正確には、ヨム・ハズィクロン・レショア・べ・レゲブラー(יום הזיכרון לשואה ולגבורה)といい、「ホロコーストとヒロイズムを記念する日」という意味になります。

ヨム・ハショアは最初、ニサンの月14日になる予定でした。なぜかというと、ポーランドのワルシャワにあったゲットー(ユダヤ人隔離地域)の蜂起が起きたの1943年4月19日であり、ユダヤ暦ではニサンの月14日だったからです。

しかしながら、ニサンの月14日はペサハ(ニサンの月15日から21日)の直前であることから不適当となり、独立記念日(イヤールの月5日)の8日前にあたるニサンの月27日になったとされています。1953年、初代首相のダビッド・ベングリオンと第2代大統領のイツハク・ベンツビによって制定されました。

ヨム・ハショアの日は、イスラエルの至る所で記念式典が行われます。また、記念式典が行われる12時から14時の間は、すべてのお店が営業をやめて閉まります。ヨム・ハショアの前日の夕方から夜までと、この式典の間は法律でお店を営業してはいけないことになっているそうです。

また、当日午前10時には黙祷のサイレンが響き渡ります。高速道路を走っている車でさえも一斉に止まり、車の外に出て黙祷を捧げます。

紹介した動画は2014年のヨム・ハショアのものですが、当時から半世紀以上を経た今でも、年代・性別を問わず全ての人が黙祷を捧げている姿に驚く方も多いことでしょう。

参考