初めまして、学生部会の下瀬美幸です。早稲田大学3年、国際行政学ゼミに所属しています。そもそも、私が早稲田大学を志望した理由は、「命のビザ」を発行した、杉原千畝の母校であるからでした。

今回、JIFA学生部会加入にあたり、私がユダヤ文化やイスラエルに魅了された切掛を振り返り、日本とイスラエルの交流を深める意義について話したいと思います。

アンネの日記

初めてユダヤ人について知ったのは小学生の頃でした。図書館の推薦図書として展示されていた本の一つに「アンネの日記」があり、まるで友達の日記を読んでいるような感覚で夢中で読み進めました。後半、アンネの生活が困窮していくにつれ、なぜ「ユダヤ人」というだけでアンネは迫害され、身を潜めなければならなかったのか、当時の私は理解できず図書館でユダヤ人について調べ始めました。そして日本とあまりに違う歴史や宗教を目にし、初めて自分と異なる常識に固定概念が壊された衝撃は、その後の人生に大きな影響を与えました。

インターナショナルスクール

15歳の時、父の転勤に伴い台湾のインターナショナルスクールに転校しました。様々な文化的背景を持つ友人たちと、世界史授業の一環でイスラエル・パレスチナ問題についてのプレゼンテーションを行いました。その上でイスラエルに関する現状理解が、国や地域によって様々であることから、問題の複雑さや国際政治の問題を感じ、日本人はこれからどのようにイスラエルを理解し国際社会で交流していくのか、模索する必要性を感じました。

同時期、ポーランド旅行でアウシュビッツを訪問し、虐げられたユダヤ人の姿、この凄惨な歴史を忘れない為のメモリアルを見学しました。この経験から、杉原千畝の成し遂げた偉業を知り、イスラエル建国に至るまでの困難やシオニズムについてより深く学びたいと考えるようになりました。

イスラエル訪問

2019年3月。イスラエル人の友人の協力のもと、念願叶って初めてイスラエルを尋ねることができました。「イスラエルパレスチナ問題」「ベンチャーキャピタル」のような注目されている一部だけでなく、多民族国家として社会の工夫や、インフラ問題など日本ではほとんど報道されないイスラエルの生活を経験することができました。より多くの日本人にイスラエルの姿を偏見なく伝えたい、興味を持ってもらえる機会を作りたいと考え、JIFA学生部会にたどり着きました。

日本とイスラエル

日本・テルアビブ直行便就航に見られるように、日本・イスラエル間の関係は今後より強いものになっていくでしょう。日本の資本力とイスラエルのベンチャーキャピタルとしての土壌を相互補完的に活用することで、世界により良い影響を及ぼすことができるのではないかと考えています。そのためにはビジネス領域だけでなく、文化的相互理解が必要不可欠です。したがって、JIFA学生部会は、日本人学生がイスラエルの文化や情報に直接接触する機会を活性化することを目標に活動していきます。

  • この記事を書いた人

    下瀬美幸
    早稲田大学政治経済学部国際政治経済学科4年国際行政学ゼミ所属。アンネの日記からユダヤ文化に興味を持ち、イスラエルパレスチナ問題、ヘブライ語などを勉強している。日本とイスラエルの相互理解を深め、文化的交流を活性化したいと考え、JIFA学生部会の再始動をすることに!来年、イスラエルで就職することを計画中。