食品の消費期限をもとに動的に価格設定(ダイナミックプライシング)を行い、在庫を最適化するソリューションを開発するイスラエルのスタートアップ、Wastelessの紹介記事。

AIの手法の一つである「強化学習」により、消費期限をもとに商品価格を自動的に変動させ、価格をリアルタイムで電子棚札に表示させる。また、リアルタイムで在庫追跡が可能で、在庫切れの防止や販売期限切れ商品のスムーズな撤去が可能になるという。

スペインで行われた実証実験では、廃棄ロスの32.7%減、販売収益の6.3%増との結果を得られたとのこと。2018年10月にはオランダのVCから200万ユーロ(約2億6000万円)の資金調達に成功し、今後ヨーロッパ諸国にメインターゲットに事業展開を進めるという。

日本では店舗スタッフにより惣菜等に割引シールが貼られるのが一品的な光景。コンビニでの過剰発注による廃棄ロスが問題になっており、こうしたシステムの導入の余地・既存のPOSシステムとの連携や差別化がどうなるのか興味深いところだ。

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    青海遼
    JIFA理事。東日本大震災時に宮城県南三陸町に来たイスラエル国防軍(ホーム・フロント・コマンド)の医療支援チームを見て、イスラエルに興味を持つ。現在、JIFA最年少理事として学生部会をはじめとした若い世代の交流事業に従事。